2021 大雪山グランドトラバースDay4
テントフライの上のジッパーをおろして、
外の景色を確認するのが、テント泊の朝一の行動。
私のテント場は、笹で覆われていたので、暗いままだったので、
ガスっているのかな~と。
いやいや、今日も素晴らしい朝焼けです。
本当に、今回は天気に恵まれていました。
テント場についてから、雨が降り、出発時は晴れている。
結局、登山中に雨具を着ることはありませんでした。
今日は、朝からしっかりと食べ、
朝の自然現象もやってきて、お腹もすっきり。
いよいよ最終日です。
急なオプタテシケ山へ登り、
そして、また登り下りを繰り返し、
急な美瑛岳をのぼり、
ザレザレなアリ地獄のような砂地の登山道を上がり、
最後は岩場の十勝岳。
そして、望岳台へ下山です。
エネルギー補給と軽くなった身体のおかげで、
急なオプタテシケ登りも、順調です。
雲の大海原に、トムラウシ山、昨日歩いてきた山々。
すばらしい絶景です。
オプタテシケ山の山頂に着くと、
今日の一仕事が終わったかたのように、
そして、ゴールが近くなったこともあり、
皆、とてもご機嫌です。
今回は、本当に「ユニーク」な参加者さんだったのですが、
途中で話をしたり、行動を一緒にすることで、
最終日には、やはり「ワンチーム」になっています。
Fワード連発の彼は、本当に気性が荒いのですが、
のんきなウサギさんのおかげで、お互い喧嘩することもなく。。
(人によっては、本当に喧嘩していたと思います。。。)
そして、日本人添乗のHSKさんの人間性の高さで、
お互いがつながっていたような感じがします。
オプタテシケ山の山頂から、まだまだ登り続ける山々を前に、
これからのコースタイムを伝えると、
「え!まだそんなに歩くの~」と。
先を急ぎます。
日曜日だったことと、日帰りで行ける山のエリアに入ったため、
すれ違う登山者も増えてきました。
美瑛岳に登る手前くらいから、私以外靴づれで不調気味。
ロングトレイルは、登山靴や靴下も重要ですよね。
私は、ガイドで歩く日々が多いので、皮が厚くなっているんでしょうね。
テーピングやセカンドスキン(プヨプヨしているやつ)で、
靴づれの対応できるキットも必要ですね。
急な美瑛岳を登る頃には、雲が増え、視界が見え隠れ。
これからは、火山特有の景色になっていきます。
そして、砂地になり、一歩が沈み、そして、ずり下がる。
本当に、何でこんなつらい思いをして、山をのぼっているんだ、、、と思ってしまうような、
そんな滅入る斜面もあり。
いよいよ、十勝岳の山頂が見えてきました。
山頂に着くころには、雲の中でしたが、
4日歩きつづけ、ここからはひたすら下山のみ。
変なテンションになっており、、ピークで変な撮影会モードに入っていました。
もう1日あれば(あるのですが)、富良野岳まで行きたいな~と思いつつ。
参加者の二人は、これでやっと温泉入れる!と、早く登山を終わらせたさそう。
いよいよ雨が降りそうで、雨具の出番、、と思いましたが、
標高さげれば、雲から抜けれることを信じて、
ひたすら下る下る。
十勝岳避難小屋にくると、雲から抜けて、今度は暑い。
最後の1ピッチを行く前に休憩をしていると、
別の外国人が赤ちゃんを背負ってやってきます。
話をしていると、札幌のインバンド専門の旅行会社(?)の方。
私も、会ったことがあるので、知っている人でした。
が、この方も過激派なのか?
なぜか急に「ワクチン接種」の話になり、どうも「アンチ派」のようで、
Fワード連発の彼の琴線に触れてしまいました、、、
このままじゃ、やばい、、と思い、
「私たちは、もう下ります!」と望岳台を目指します。
最後の最後に、、「山でなんでこんな言い争いになるんだよ~」
と、やや残念な気持ち。
山へは、人間社会の汚物(話も)は、持ち込まないように~!!
ま、これもこの山行が終わりに近づき、
人間社会へ戻る現実という証なのでしょう。
(だから、山はいいですね~。下界の現実から逃避行できますから~)
最終ゴールの望岳台。
なんと!
虹!!
催行の自然の演出です。
そして、下山。
待っていたドライバーさんが、
シャンパンやらビールやら準備していてくれました。
まったくお酒を飲まない人達だと思っていたのですが、
皆、楽しく飲んで、若干、酔っ払いのようになっていました。
そして、山の余韻を味わうどころでなく、
なんか、哲学の話になり、
さらには、先ほどの「アンチワクチン」の人への悪態をつくようになり、、、
もう、4日目ですから、私も慣れっこになりましたので、
「はい、ホテルへ行きましょう~」と切り上げました。
望岳台では、携帯トイレの捨て場があるので、
お腹の調子が悪くて、4日間なのに、6個も携帯トイレをつかったウサギさんの
記念撮影をして、排泄物をすてて、ホテルへ10分移動。
温泉にはいり、
夕食はバイキングで、みんなモリモリ食べました。
私も「肉、最高~」と沢山食べました。
翌日は、予備日でしたので、
何も予定なく、美瑛や富良野の観光。
あまり飲まないお酒を結構飲んだようで、
じゃっかん二日酔いの二人。
早めのチェックインで、ホテルでのんびりです。
解散の日の移動日は、大雪山系の全貌が見えて、
添乗のHSKさんと私は、「お~」と感激していたのですが、
参加者2名様は、、、また、お話に集中。
本当に「山好きなんかい」と最後まで突っ込みたくなる方たちでした。
本当に、今回は、大変個性的な人で、
沢山の海外のゲストさん達をガイドしてきましたが、
今までに経験したことないタイプの方でした。
(そもそも、ガイドを雇う人達ではないので、、、)
それでも、国立公園内のトイレなどへの正直なリアクションにより、
色々気づかされ、
一般的に認知されている現状や理由というのは、
やはり「言い訳」に過ぎないなーと感じました。
私も、「しょうがない」で済ませるのではなく、
本当に、大雪山国立公園のイメージが良くなるよう、
自然にももっとダメージのすくない管理になるよう、
色々情報を調べて、自分なりに考えたいと思いました。
本当に、すばらし大自然とトレイルです!
が、そもそもの管理システムと、時間と自然の厳しさによる劣化など、
そうゆうことで、イメージダウンしているのは事実。
大雪山を、観光促進としてプロモーションするにあたり、
良いところだけピックアップしても、
オーバーユースでさらに悪化していくことでしょう。
維持管理は、本当に難しい課題ですが、
この素晴らしい大雪山系が、将来もすばらしい場所であってほしい~
と感じました。
そして、、
今度は、私も一人で、
ゆっくりと大雪山グランドトラバースにチャレンジしてみたいです。
グランドトラバース物語、、、
長文読んでくれて、ありがとうございました。