Mountain Flowとcovid-19について
新型コロナウイルス(covid-19)により、日常が変わってしまってから1年経ちました。
ワクチン接種が始まったものの、未だ収束の目処がたたず。
さらに厳しい状況を増やしているようです。
GW中は、ガイドの仕事と共に、
旭岳温泉で長くお世話になっている知人の宿の手伝いに入っておりました。
コロナの影響で、スタッフさんを解雇し、
宿泊予約はあるものの、働く人がいないとのこと。
人を雇えないとのことで、睡眠時間以外は馬車馬のように働きました。
一昨年から契約している海外トレッキングの旅行会社さんも、
福岡、名古屋、大阪に支社がありましたが、全部撤退。
移転したばかりのきれいなオフィスも都外へ移動。
社員さんもほぼ解雇のようです。
ニュースではなく、実際に自分と関わりのある人達が
苦しい状況にあると聞き、大変胸が痛みます。
そして、
私自身も、海外のお客様がいなくなり、
お金と時間をかけてとった資格のおかげで叶った海外への仕事もなくなり、
本州からの常連のお客様も、移動を控えている方が多く、
ガイド業も厳しい状況です。
ただ、山岳ガイドとして生業を立てれるようになる前は、
さまざまなアルバイトをして食いつないでいましたので、
その状況に戻ったと考えれば、、
少しは「初心忘れるべからず」を思い出しなさい、、
といったところでしょうか。
昨年は、ステイホーム期間が終わり、
登山を始めたいというお客様が増えました。
藻岩山でのガイド、、、何度通ったでしょうか!
今までにないパターンでした。
とはいえ、ガイド量は、全然少なく、
また、緊急事態宣言や感染拡大に合わせて、
私もガイド業を休業するなど対応していました。
今年は、山での活動は、その他の街での活動に比べると、
感染リスクが低い、むしろ、今必要な体力&免疫力向上、気分転換にふさわしく、
「登山は不要不急ではない」と考えております。
緊急事態や蔓延防止措置やら、
政府が後手後手&あいまいに設定する措置を考慮しながらも、
感染防止の対策や社会的な目への対応を可能な限りとり、
ガイドのご依頼がありましたら、お受けしていくつもりです。
幸いなことに、
いつもガイドをご依頼していただいくお客様や、
新規のお客様でも、
山の人らしい判断力でツアーにお申込みいただいております。
ただ、今年、、一つ気になる動きがあります。
100名山を狙っている方々の動きです。
昨年は、旅行会社さんの登山ツアーも中止や不催行になり、
また、山小屋もクローズしているところも多く、
自由に登山へ行けなかった方が多いように思います。
今年は、街でもそうであるように、
外出自粛がかかっても、移動されている方が多いようです。
そして、山に対しても、昨年行けなかった山へ、、、
特に100名山を目指している方は、
1年1年、、、早く登って、目標に近づきたいところでしょう。
年配の方は、体力が持つうちに、、という方もいるでしょう。
Mountain Flowのツアーへ参加されるお客様は、
お一人やカップルで、ゆっくり山で時間を過ごしたい方などなど、
本当に良いお客様に恵まれておりました。
そうゆうお客様とは、少し違う雰囲気の方々からのお問合せが
ちょこちょこ現れ始めました。
100名山を非難する訳ではなく、
また、100名山ガイドをすることをお断りもしません。
ただ、コロナ禍でのストレスの影響でしょうか。
「必死さ」を強く感じます。
そんな状況では、お客様とのトラブルや山での事故にもつながりかねません。
お客様自身にも、心にゆとりを持って、登山していただきたいのです。
やはり今年度も、
コロナ禍対策をしなくては、と感じました。
ありがたくも、
Mountain Flowの公募ツアースケジュールをみて、
「ワクワクする」「楽しみ」という声をいただきます。
ただ、このコロナ禍において、
それが、お客様自身を翻弄させる原因であっては、いけません。
企画した公募ツアーの見直し、
そして、公募ツアー参加対象者を道内在住の方に限定するなど、
今年のグリーンシーズンも、制限を設けなければならないことになりました。
私もガイドの仕事を増やすべき、色々と考えて企画したものです。
経営のことも大事。
でも、お客様の安心安全が大事。
なかなか折り合いがつかない状況が多いこのコロナ禍。
本当に、難しいし、厳しいですね~
悩んでいてもしょうがないですから、
実は、実際にいくつかアルバイトの面接に行きました。
でも、受かってしまい、、「やはり、ガイドでいたい!」と思い直し、
内定を蹴ってしまう(笑)という。。。。
「道に迷ってこそ、道を知る」的な。
はい、山岳ガイドであり続けたいです。
コロナ収束、そして経済が回復するまで、辛抱します。
今は、今しかできないこと=自分の時間がたっぷりあるので、
思いっきり、クライミングやアフリカの山のリサーチに集中しようと思っている次第です。
そう思うと、やはり厳しいながらも、
めったにないことを経験できている、貴重な時間なのでしょうか。
「山の民」の皆さん、、、体力はすぐに落ちます。
是非、山へ行ける環境ならば登りに行ってください。
山へ行けないならば、継続して、エクササイズや散歩などできるように努めてください。
色々とご不便をおかけしますが、
この夏山シーズンも、Mountain Flowと青木Gを、どうぞよろしくおねがいします。
Stay Healthy!!
photo: Mt. Rausu/Shiretoko