山のリスク管理

 

なぜか日本では、バックカントリーというと、

禁止行為、自己責任という言葉が先走りしています。

雪崩事故や遭難があると、「滑走禁止区域」を滑っていた、、ということで、

ネガティブなイメージを持たれてしまいます。

滑走禁止区域というのは、スキー場が決めていることで、

その外に出ることは、夏の登山も同じで、すべて自己責任の世界です。

日本では、リスクが高い行為は、なかなか「趣味や遊び」として認められません。

雪山は、夏山に比べると、一気にリスクが高まります。

そのリスクを下げるように、

我々ガイドは、自己投資して講習、試験、経験、トレーニングを継続しています。

それでもZEROにはできません。自然相手であり、

そして、人間は、間違いを起こすこともありますから。

 

ツアーに参加してくれるゲストさんは、ガイドがいることで安全を買っていますが、

私のところには、問合わせで、ツアーに参加したことのない方や、

「ツアーに参加しないけど、この山へ行って大丈夫でしょうか?」という方が結構います。

情報を提供してあげたいけれど、私はガイド業を専業にしていますので、

情報提供ならば、ビジターセンターに問い合わせる、または、

この情報溢れる現在、自分で調べることができます。

ただ、私に求めているのは、情報提供ではなく、「判断」なのです。

「行っても大丈夫ですか?」「一人で行けますか?」

自然の中では、何が起こるかわかりません。

情報収集した以外のことが起こります。

熊にあったり、急に天気が変わったり。

自分がガイドしている場合は、その場にいますから、対応できます。

ただ、メールだけで、そのような対応を説明できなず、

私があげた情報提供で、何かあった場合、、、どうなるでしょう。

なので、一度ツアーに参加したことのあるゲストでも、

このような問合せには対応していません。

ガイドツアーは、高いかもしれません。参加できないかもしれませんが、

自分で行くならば、山でのリスク管理をしっかりトレーニングしていきましょう。

情報があふれ、ガイドツアーじゃなくても自分で山へ行きやすい社会になってきました。

バックカントリースキーをするのであれば、初心者でも、エキスパートでも、

雪崩に対するリスク管理は、とても大事。

コロナ以上に致命的ですから。。。。