服装と装備
大雪山系/日帰り/夏山(7-8月)
大雪山の山々は、本州の山と比べると標高が低いため、防寒着を持たずの来る登山客の方が多く見られます。
しかしながら、大雪山は北に位置するため、森林限界は、約1400~1500メートル。
標高1600メートルでは、すでに高山帯の環境です。
また、天気も変わりやすいため、気象が厳しい山岳エリアとして知られています。
過去のトムラウシの大量遭難事故が代表例のように、
真夏でも、悪天時は、山では、零下近くになることも。
近年は、気候変動のため、日により温度差が激しい傾向にあります。
「四季それぞれを1日の間で経験しても大丈夫!」なイメージで、重ね着し、体温調節をしましょう。
低体温症にならないように、防風・防雨・防寒対策をしっかりと!
熱中症にならないように、日焼け対策と、十分な水分と塩分補給を!
2019年7月21日 黒岳~旭岳縦走(日帰り)の例
すがすがしい青空。気温も高め。
ただし、予報は、昼頃には下り坂&気温も低め。
天気が悪くなる、なんて想像しがたい出発。
九州からお越しのお客様に、防寒着と防寒用ニット帽と手袋を必ず持参するように。
出発時も再度確認。
黒岳を超え、高山帯歩きですでに気温↓↓。
裏旭の雪渓では、ホワイトアウト&気温↓↓&風も↑↑。
防寒用のニット帽と手袋を、リストに記載していても、持ってこない方がいますが、
今回のお客様は、準備万端。
それでも、手が冷たくなりジャケットのジッパーを開けれない方もいました。
最近の天気は、寒暖の差が大きいのが特徴です。
服装&装備次第で、素晴らしい景色を、寒がらずにゆっくり眺めることもできます。
山を楽しむためにも、服装&装備は大事です。
1日でこの変化>>> 大雪山系の気象は、独特です。
服装&装備リスト
□=必需品 △=あると良い
□ アンダーウェアー(肌着) | *綿以外の素材のものを着用 |
□ トレッキングパンツ | 綿以外の化繊素材のズボンなど(薄手)/ショートパンツにスポーツタイツもOK |
□ シャツ | 綿以外の化繊素材。長袖or半袖 (気温が高い日は、Tシャツになるくらい暑いです。) |
□ 靴下 | 綿以外の化繊かウール(毛)の厚手タイプ。足は、すごい汗をかきます!靴ずれ防止も大事。 |
□ 登山靴 | 新しい登山靴は、履き慣れておくこと。シーズン初めや古い登山靴は、ソール状態を確認。防水機能推奨。 |
□ ハットorキャップ | 日除けと頭部の保護(髪の黒は、スズメバチの標的になることも。) |
□ トレッキング用手袋 | 手の保護や防風。軍手不可(濡れます) |
□ バックパック(ザック) | 25-30リットルほど |
□ ザックカバー | バックパックに合うサイズのもの/ 雨天時用 |
□ 雨具(上下セパレート) | 晴天時でも必ず持参。ゴアテックスかメーカー自社撥水機能のあるもの。撥水効かない古い雨具は不可。 |
□ 防寒着 | フリース、薄手のダウンジャケット(ユニクロULもOK!)など、稜線歩きや休憩時に着用する時があります |
□ 防寒用薄手のニット帽 | 夏でも、晴天でも、雨天、強風時や稜線では、冬のように寒い時もあります。 |
□ 防水&防寒用手袋 | *テムレス冬用推奨 |
□ ヘッドランプ | 緊急用に必ず! |
△ スパッツ(ゲーター) | 泥よけとして。 |
△ サングラス | 残雪の多い大雪山では、あった方がよい。紫外線から目を保護。 |
△ トレッキングポール | 植生保護のため、ゴムキャップを着用/ ビニールテープで固定しておくとキャップ紛失を避けれます。 |
□ 行動食 | 食べやすく、カロリー高めなものがベター。ドライフルーツなど。自分のお好みで。 |
□ 昼食 | *行動食で済ませる場合もあります。食べやすいパンやおにぎりがベター。 |
□ 飲み物 | *1~2Lほど。気温&個人差による。気温低い日は、温かいものを小さいテルモスに入れると良し。 |
□ 携帯トイレ | 山のマナー。準備できない場合は、ガイドから購入可。トレぺは、使用後持ち帰り。 |
□ 携帯電話 | バッテリー切れに注意。機内モードにしておくと、充電セーブできます。雨天時は、濡れないように袋へ。 |
□ covid-19対策グッズ | 飛沫防止に、マスク(ネックガード、フェイスマスク)。携帯アルコールスプレーなどで除菌対策。 |
△ 日焼け止めクリーム | |
△ 虫よけ | 最近は、気温上昇に伴い大雪山の高山エリアでも蚊などがいます(涙) |
△ 保険書のコピー | 万が一の怪我の際に。雨にぬれたりするかもしれませんので、コピーが良い。 |
△ その他(個人で必要とするもの) | 足つり(こむら返り)防止の漢方(ツムラ68や市販の漢方)など |
△ 下山後用に | 温泉グッズ/ビニール袋(登山靴や濡れたものを入れたり)/自分へのご褒美おやつや飲み物(笑) |
*綿素材は、着心地は良いですが、汗などで濡れると乾きにくく、身体を冷やします。
スウェットシャツ&パンツは、「運動」っぽいですが、不向き。
*テムレス(冬用)は、アウトドア愛好家に人気となった商品。ガイドもおすすめです。
ホームセンターに売っています。冬用は、ネットで購入可。Mサイズから。青と黒があります。
*昼食について:天気がよければ、山頂で昼食タイムをとる時もありますが、基本、
長い休憩はとらずに、小休憩の間で、こまめに食べ飲みすることになります。
カップラーメンなど、食べれない天気や山行もありますので、ご注意ください。
*水分補給について:最近は、気温高めの傾向。トイレに行きたくないからと言わずに、
熱中症対策に、こまめに水分補給。お茶などカフェイン入りは、利尿作用があります。
「傾向補水液」がおすすめ。ハードorソフトタイプの水ボトルが便利でエコ。
*熊鈴について:ガイドが熊スプレーを持参しています。熊鈴も携行していますが、
お客様は、ガイドツアー中は、熊鈴をはずして下さい。必要な時は、ガイドより
お知らせします。静かに自然を味わいましょう。
これから登山をはじめる方へ
全部一気に揃えますと、結構な金額になります。
「まずは、何を揃えよう?」「どこで買おう?」
ガイドツアーに参加の方は、ガイドへご相談ください。
「ちょこっとアドバイス」
①「登山靴」&「雨具」は、高値ですが、まずは準備した方が良い装備です。
②ウェアは、綿素材を避ければ、意外と化繊タイプのシャツやパンツ、靴下が
リーズナブルな値段で準備できます。(機能性は、保証できませんが)。
③バックパック(ザック)も、自分の身体に合った登山使用のものがベターですが、
なければ、レンタル可。
④防寒着は、重く嵩張るかもしれませんが、アウトドア用のがなければ、
セーターや街用のダウンジャケットなども可です(担げれば)。ないより良い!
⑤女性で、普段Sサイズを着用の方は、ガイドからレンタル可(有料/登山靴以外)。
一度試してから揃えてゆくのも良いですね。